最近、歌のレッスンへ週2回通ってるのだけど、行き帰りはオートリキシャでそれぞれ30分。
歌のレッスンは先生への敬意をこめて、という意味もあるけど、座りやすいからってのが主な理由でサロワカ着て行ってます。
でも、今日はサロワカをアイロンするの忘れてて、しかも寒いから普通に洋服で行くことにしました。
とは言っても、黒いズボンにおしりまで隠れるトップスで、普通に街中で見るインド人女子と同じような格好。
しかし、これがきっとまずかった。
今までバンガロールでリキシャに乗って料金で揉めたことはほぼなくて、あっても、降りる時にお釣りがない、って運転手に言われて多めに払うしか仕方がなかった、ってぐらい。バングラデシュのオートリキシャと比べると、運転手は紳士な感じがする。
で、今日。
行きはいつも通りに問題なし。降りる時にお釣りも丁度くれて、かつ「マダム、オーケー?」と運転手のお兄ちゃんが聞いてくれたほど。
そして問題は帰り。
帰りは繁華街から田舎へ向かうもんだから、いつも「メーター料金プラス20ルピー」ぐらいで交渉して乗せて貰うんだけど、今日のリキシャはすんなりメーターで行ってくれるという。
もうすでにここから怪しいなあとは思ってたのだけど、次の怪しいポイント発生。
「アーユージャパニーズ?」
例外ももちろんあるけど、馴れ馴れしく話しかけてくるリキシャ運転手はたいてい降りる時に「もっと払え」だとか言ってくる確立が高い。でも、それはバングラデシュでのことだから、これはまだ判断できないなあ、と思っていると、
「仕事で住んでるの?」
「リキシャ乗るとき、行き先は紙に書いておいて見せるといいよ」
とか話が続いて、なんかやっぱし嫌な予感。
人を悪者と決め付けるのは良くないと思うけど、こっちも自衛したいから、人通りの少ない自分のアパート前で降りるのではなくて、近くのリキシャスタンドで降りることにする。
リキシャスタンドに到着。
メーターは72ルピー。
料金改定後の金額はプラス15ルピーぐらいで90ルピー弱だから「「90ルピー OK?」と100ルピー札を渡してみる。
案の定、反論が始まる。
「いや、120ルピーもらわないと困る。おまえ知ってるか、料金変わって今は初乗りが25ルピーなんだぞ。メーターの金額は正しくないんだぞ!」
「じゃあ100ルピーでいい?十分でしょ?」
「NO!」
めんどいなあ、と思いながら、この運転手は料金表を出してくれないから、近くにいた別のリキシャに「料金表見せて。メーター72ルピーだといくらになるの?」と見せてもらうと新料金は85ルピー。
乗ってきたリキシャに戻って「新料金は85ルピーなの。もう100ルピーあげるからいいでしょ。」と言ってみるも、まだ喚いている運転手。
料金表見せてくれた運転手や他の人々が集まってくる。その人々にも喚く運転手。その訴えを聞いてそうかと笑う人々。
「100ルピーで十分でしょ。オーケー?」と料金表見せてくれた運転手に聞くと、「うん。彼を許してやってね。」と笑顔で言ってくれました。
多く取れそうな人から取りたい、ってのは理解できる人間の心理だから、それを起こさせないために洋服でリキシャ乗るのはやっぱやめよ、と思うのでした。
というかね、バングラデシュでは毎日のようにリキシャで揉めていてそれがもちろん煩わしかったけど人間臭くて面白くもあったのに、バンガロールでは何も起きないから、今日はめんどいと思いながらも、ちょっと懐かしい楽しい気分になったのでした。
もう十分だけどね。