勝手にRaga Bhairaviを語る、の続き。
まあ、語るもなにも、ただの独り言ですので、そんな感じで。
今日の土曜日、午前中から、感動に打ちひしがれていました。
というのも、ラーガを詩で表現してある本「What the Raags Told Me」のRaga Bhairaviのとこを読んだらねえ、これが、あなた、めちゃめちゃ素敵だったの。
そうそう、この本、とてもオススメです。どんな本かは、過去の日記で。
まずね、この本、Ragaの前に、まずタンプーラの項目から始まってるぐらい、かなりちゃんと順序立てて書かれている本で、Raga Bhairaviは、やっぱり一番最後の項目。
※インド音楽は、実際のライブも、音の成り立ちも、まずタンプーラの音から始まる。そして、Bhairaviは、オールナイトコンサートの最後に演奏されるRaga。
そして、まあ、内容は思いっきり詩的で素敵なんだけど、ちゃんと和訳する力量が私にないから、かいつまんで書いてしまいます。(本当は良くないねえ。ごめんなさい。ぜひ、実際に読んで欲しい、と願いつつ。)
※Raga Bhairavi(バイラビ)とRaga Bhairav(バイラブ)は、違う2つのラーガなので、以降、注意!
***
Raga Bhairavi
「ああ、私は色んなラーガを学んできた。しかし、何を得られたというんだろう。」
と、私はうちひしがれている。
そして、部屋の片隅に置いてあったタンプーラを手に取ってみたが、タンプーラをつまびく勇気がでない。
しかし、いざ弾いてみると、すぐに音の世界に入り込み、とあるイメージが沸いてくる。
それは、シバ神だ。私はRaga Bhairav(シバ神を象徴するRaga)の気分にひたる。
すると、次は、柔らかく優しい光が私をつつみ、気づくとタンプーラの音は消え、そこには、Bhairaviがいる!
彼女は、私に語りかける、
「私の足元に広がっている様々な花々は、様々なRagaの象徴。あなたが望めば、現世でも来世でも、ずっとRagaの香りをかぐことができる。
そして私は、私独自の方法(Bhairaviの音階)で、私の夫(Shiva)を祝福する。
この私の美しい宝石(旋律)は、あなたのもの。そして、あなたも、私のもの。」
Mother Bhairaviは姿を消し、タンプーラの音が戻ってきた。私は、満ち足りた気分になり、また音楽の道を進んでいく。
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文章がちょっとあれですが、にゃんだか素敵じゃないですか?
終わりのイメージと始まりのイメージ、そして、ゆるぎのない安定した宇宙的なイメージ。
※インド思想やヒンドゥー教思想的に、「Mother 母」というのは、「宇宙」のような大きな存在のイメージ。
ヒンドゥー教の神様が出てくるから、知らないととっつきにくいかもしれないけど、
私のこれまた勝手な思い込みだと、シバ神は、絶対的な神様。手の届かないところにいる、崇高な格好良いお方。
Raga Bhairavは、このシバ神そのもののイメージのラーガ。下は、BhairavのRaga Mala(ラーガを表わす絵)。水色の人がシバ神。
そして、Raga Bhairaviは、wikipediaだと、シバ神の奥さんの女の神様(カーリー、ドゥルがー)って説明になってるけど、下のRaga Mala(ラーガを表わす絵)ではシバ神を称える女性。そっちの方が私もすんなり思えるなあ。
※女の人がお花を供えてるのは、シバリンガといって、シバ神の象徴。まあ、男性器をかたどってあるのだけどね。
ま、そんなRaga Bhairaviに関することに、にゃんだか感動していた1日だったのでした。
ラーガは、面白いねえ。
下の動画は、Pt.Nikhil BanerjeeのRaga Bhairavi。タブラは、Pt.Anind Chattarjee。
ちょっと前は、NikhiljiのVCDが発売されただけで、すごく話題になったりしてたけど、今はyoutubeに貴重な動画があるんだから、すごい世の中だなあ、とかも、思ったり。
お正月の晴れ着(サリー)