バングラデシュでは、2週間前ぐらいに断食月のラマダンが始まりました。
私?もちろん、断食してません!
ラマダンってのは、イスラム教の宗教的なイベントで、
1ヶ月断食する、んじゃなくて(それやったら死んじゃう!)、
1ヶ月間、日が出ている間は何も食べたり、飲んだりしません。
なので、夜明け前に食べて、昼間は我慢して、日が沈んだら、やっと食べれるわけです。
でも、子ども、老人、病人なんかは免除されているし、
暗黙の了解ってなやつで(本当はちゃんと決まりがあるのかもしれないけど)、
肉体労働者も断食してなかったりします。
リキシャワラーは、布で覆われた路上のチャドカン(お茶屋さん)でこっそりお茶飲んでるし、
私の知り合いのタブラ奏者も、みんな断食していません。
体使う人は、無理すると仕事にならないからねー。
ま、断食については、するか、しないか、個人の判断にまかされているようです。
結構、ちゃんと断食している人が多いけど。
こないだ、「子どもは免除されるから、エクマットラの子ども達は断食してないのかなー?」と思いつつエクマットラのシェルターホームへ行ったのですが、
なんと、学校へ行っていない小さい子達をのぞいた全員が、ちゃんと断食していました。
小さい子達も、
「私は3日間やったんだよ!」と自慢気に話してきました。
(3日間だけでも、日中水分も取らないなんて、できますか?私、無理!)
エクマットラの子ども達は14歳以下なのですが、どうも、周りの人に聞くと、その年齢で断食をするのは、珍しいみたいです。
じゃあ何でエクマットラの子ども達は断食してるんだろう、と考えてみたのだけど、たぶん、断食ができる、というのも一つのチャンスを考えていて、自分から率先してやってるんじゃないかと。
子ども達は、以前、路上に住んでいたり、物乞いをしていたり、勉強するチャンスすらなかったわけで、今自分達が学校へ行けて、他の子ども達と同じように勉強ができる、ということを、子ども達は普段から幸せに思っているようです。
だから、ちょっと辛い断食も、「やらしてもらえるなら、私・僕、頑張ってやるよ!」ってことなんじゃないかなー、と。
そのためか、
「今、断食してるんだよ!」
とは、子ども達は自慢気に言っていたけど、
「断食が辛いよー」「もう、やめたいよー」とかいう愚痴は、
誰の口からも出てきませんでした。
そして、断食最中、学校から帰ってきた子ども達の様子はどうだったのでしょうか。
女の子達→寝ている。(朝は、日の出前から起きてるものね。)
男の子達→みんな、部屋にこもってる。
ん、男の子達も寝てるのかしら?
こっそり扉から覗いてみると(失礼。。)・・・
「コレ見てー!」とみんなで出てきて、
「作ったんだよー!」と、
大きな箱を見せてくれました。
「貯金箱だよ!」
・・・貯金箱をみんなで作っていたようです。
その後、男の子達みんなで、ワイワイと相談。
「貯金箱にエクマットラバンクって、名前を書こうか?」
「僕、書くよ。」
「エクマットラ モティジール バンクはどう?」
「ここ、モティジールじゃないじゃん!」
「じゃあ、エクマットラ イースタンハウジング バンクは?」(イースタンハウジング:シェルターホームがある地名)
「エクマットラ アノンド バンクにしようよ。」(アノンド:シェルターホームの愛称)
「うん、決まり!」
・・・子ども達、断食してるはずなのに、いつも通り元気!
他にも、
エクマットラスタッフから「断食してるから、疲れるよ、やめなよ。」と声をかけられながらも、縄跳び100回越えを達成、だとかしていて、
みんなが元気すぎて、笑えるぐらいでした。
うーん、
真似できません。